一般的にスポンジと呼ばれるものにはフランス菓子の基本として3種類のスポンジに分けられます。
- ビスキュイ(卵黄と卵白を別々に泡立てて作るスポンジ)
- ジェノワーズ(全卵を泡立てて作るスポンジ)
- ジョコンド(アーモンドパウダー入りのスポンジ)
この3つです。
ビスキュイは広い意味ではスポンジ全体のことをいいます、ただスポンジと言えば、ジェノワーズの印象が強いです。
ほとんどのお店は、ビスキュイ=別立法で作ったスポンジになっていますね。
ビスキュイ(pate a biscuit:パータ ビスキュイ)
卵黄と卵白を別々に泡立てる別立法でつくるスポンジ。卵白を泡立ててメレンゲを合わせるのでジェノワーズよりも軽いスポンジになる。
ビスキュイのビス(bis)は2度、キュイ(scuit)は焼くという意味です。昔、長い航海などで食べてた乾パンを指す言葉が由来です。
冒頭でも書きましたがビスキュイはスポンジ全体のことをいいます。
ですので、別立法で作ったスポンジを、正式には「ビスキュイ・ア・ラ・キュイエール」といいます。キュイエール=スプーンという意味です。スプーンで生地を落として焼いたのが由来だといわれています。
ビスキュイを使う代表的なケーキ
- オムレット
- シャルロット
ジェノワーズ(pate a genoise:パータ ジェノワーズ)
ジェノワーズは全卵を泡立てて作る共立法でつくるスポンジです。一般的にスポンジといったらジェノワーズのことですね。
ジェノワーズを使う代表的なケーキ
- 苺のショートケーキ
- メロンのショートケーキ
- ・・・ケーキ全般
ジョコンド(pate a biscuit joconde:パータビスキュイジョコンド)
ジョコンドは卵と粉(アーモンドパウダー含む)と砂糖を先に混ぜて泡立ててからメレンゲと合わせて作る。
ビスキュイのしっとりとした柔らかさをそのまま残しながら、アーモンドの香ばしさやリッチさをプラスさせたスポンジ。アーモンド(油脂)と泡立てるので、他のスポンジと比べて膨らまない。
ジョコンドを使う代表的なケーキ
- オペラ
- サンマルク
スポンジ関係の体験談
ロールケーキのお話
スポンジの代表的なケーキにロールケーキがあります。
ロールケーキは共立、別立どちらも作り方があります。別立はふわふわになるのでシフォンロールって呼んでるところもありますね。
中のクリームを変えたり、フルーツを巻けばバリエーションが豊富に作れますね^^
スポンジの作り方を覚えれば、ロールケーキ含め、いろんなケーキが創れるようになるので楽しくなりますね^^自宅のオーブンでは火力が弱くて膨らまないってお宅は、火力を10℃上げるか、ベーキングパウダーを入れると多少改善されます。
クリスマスのスポンジ
クリスマスにはジェノワーズ、通称ジェノワを大量に焼きます。
一回転(卵1700g)で4号26台、5号18台、6号12台焼けます。クリスマスはお店によって数百台~数千台の注文が来るので、どんだけ焼けばいいのか想像はしやすいですね。
焼いた後のスライスだけで、一日終わるなんてこともw・・・まぁ、実話です。
ひとこと
ここでは、スポンジの基本的な知識を書かせてもらいました。
スポンジはフランス菓子だけではなく、和菓子にも近い分部があります。
カステラやどら焼きのスポンジ、ブッセはほぼビスキュイアラキュイエールです。スポンジは昔から日本になじみ深いかもしれません。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。