乳製品とは、生乳(牛から搾ったままの乳)を加工して作る製品です。
ヨーグルト、チーズ、バター、生クリームなどお菓子屋さんにとってお菓子を作るのにとても大切で重要な材料です。
乳製品といっても、本当に幅が広いので、今回は基本的な部分の説明です。
牛乳
生乳を加熱殺菌しただけのもの、脂肪分3%以上、無脂乳固形分8%以上。
ノンホモ牛乳
ホモジナイズ(脂肪球を砕いて小さく均一化する処理)をされていない牛乳。一般的な牛乳はホモジナイズされている。
低温殺菌牛乳
62~65度で30分殺菌した牛乳。本来の牛乳に近い味わいがある。一般的な牛乳は高温殺菌され、低温殺菌牛乳より栄養、風味が劣る。
ヨーグルト
牛乳に乳酸菌や酵母を混ぜて発酵させた食品。
加工乳
濃厚ミルクや低脂肪乳などが加工乳にあたります。
脱脂粉乳
生乳から乳脂肪を抜き、粉状にしたもの
生クリーム
牛乳のみを原料とし、乳脂肪分18%以上、無添加で衛生基準を満たしたものをいいます。乳脂肪分で分けられ35%~47%が一般的。
サワークリーム
生クリームを乳酸菌で発酵させた製品。
植物脂肪クリーム
乳脂肪の一部または全部を植物性脂肪(ヤシ油、パーム油など)に置き換えたもの。安定剤なども添加されるものが多いため、劣化しにくく、安定性もいい。
バター
バターとは、牛乳をクリームと脱脂乳に遠心分離し、クリーム層を加熱殺菌した後に攪拌して、乳脂肪だけを固めたもの。乳脂肪分80%以上、水分17%以下。
発酵バター:乳酸菌を加えて発酵させたもの、香りが強くクッキーなど焼き菓子に多く使われる
無塩バター:お菓子では、砂糖などで甘味を後からつけるので、無塩を使うことが多い。
バターの性質と働き
バターにはお菓子作りに欠かせない3つの性質があります
可塑性(かそせい)
固形でありながら、自由に形作れる柔軟性(バターが可塑性を示す温度は13~18度)
ショートニング性
可塑性のある固形油脂が、小麦粉の中に薄膜状に広がってグルテンをばらばらに分断する性質。
クリーミング性
攪拌すると空気を大量に取り込む性質。
最後に牛乳の超注意点
消費期限に注意してください
牛乳は消費期限、生クリームは賞味期限です。
牛乳に限らずですが、消費期限の過ぎたものは必ず処分してください。
一日くらい平気だろうと消費期限の過ぎた牛乳を飲んだ後輩は、おなかを壊してトイレから出てこれなくなりました(実話)
ちなみに、賞味期限ぎりぎりの生クリームはキャラメルソースにしておくと冷凍できて便利です。
ひとこと
お菓子作りに重要な牛乳、生クリーム、バターの説明をさせていただきました。
乳製品は温度管理がとても大切です。夏場は特に状態変化や痛みやすいので注意が必要です。
生クリームを無駄なく綺麗に使うのは初心者の方が最初にぶつかる壁ではないでしょうか。
乳製品は卵などの原料と同じく、生産地や気候、エサなどで大きく味が変わります。
自分に合った材料や調理法を見つけるのも面白いと思います。
ここまで読んでいただいてありがとうございました^^